奈良市京終(きょうばて)井上本店(イゲタ醤油)さんを訪問してきました。
「京終」(きょうばて)駅周辺は静かな住宅街。昔は、奈良北東部、中南部、大阪などを結ぶ物流の拠点として栄えていたそうです。
代表の吉川さんと息子さん二人にお会いしたのは4年前。世田谷にある 朝日屋酒店さんが主催しているきき酒会の会場。きき酒会に醤油さんが
出店されていました。えっ?お酒の会なのに?
当時、息子さんが東京農業大学の学生で朝日屋酒店さんでアルバイト。そのご縁できき酒会に出店することになったようです。
代表の吉川さんには、農ラジ!の取材にご協力いただきました!
今年、木桶で醤油造りを初められたことを知りSNSで交流があった息子の遼くんにメッセージ。木桶仕込み醤油「木まじめ」について、農ラジ!インタビュー出演をお願いしたところ快く引き受けてくれました。いつか見学に行けるといいなーと思っていたら、関西に行くことになり連絡差し上げたところ見学を受け入れていただきました。嬉しい!!
蔵は大正時代に建てられたレンガ造り。醤油や味噌を作っておられます。蔵に入ると醤油のいい香りがしました。
ご家族全員にご挨拶の後、代表の吉川さんが蔵の中を案内・説明してくださいました。創業年は江戸後期。興福寺南側の猿沢池の近くに工場や蔵などがありましたが戦後に移転。大型の圧力釜、半自動製麹室、小規模な蔵では珍しい加熱対応充填設備や分析室など。先代が独自開発したものも使われていました。
加熱対応充填設備は、かなり高額な投資だったとか。分析室は、まるで大学の研究室のようでした!濃口は2年熟成。うす口は1年。再仕込み(濃厚)は濃口2年、さらに1年。木桶は、昭和30年後半まで使用していたようです。デメリットは大量生産に向いてない。そのためコンクリートタンクに変えたたそうです。そのコンクリートタンクを窓越しから見ることができました。中には入れなかったけど、大きさは深さ2.5メートル。1万4千リットル。フル10万リットルにもなるそうです。
しかし、コンクリータンクも老朽化。今後のことを考えているときに木桶職人復活プロジェクトとご縁があり木桶を手に入れることができたそうです。このプロジェクトの参加のきっかけは、御所の片上醤油さんからのお声がけだったそうです。真新しい木桶も見せていただきました。木桶造りは、まだ始まったばかりで手探り状態。管理が難しいとのことでした。
木桶造りで初めて絞った醤油が「木まじめ」。購入して使わせていただきました。少し軽めの醤油なので使いやすく美味しいですよ。皆さんも、ぜひ機会があれば使ってみてくださいね。この後、醤油、味噌の味比べをさせていただきました!これも嬉しい!ポン酢、白味噌が美味しくてビックリ!白味噌には、水あめが入っていないんです。米糀の自然の甘味。えーーーっ!こんな白味噌もあるんですね。面白かった。
今回の見学で、コンクリートタンク、真新しい木桶も見ることができました。また、醤油蔵の歴史、先代の取組み、これからの新たなチャレンジ。貴重なお話を聞くことができました。
お土産に、甘酒をいただいちゃいました。後ほど、ご紹介させていただきます。この度は、誠にありがとうございました!
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